2050年のアルツハイマー病患者数

佐藤洋平

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出典元:pixabay.com

2050年に米国のアルツハイマー病患者がどれくらいの人数になるかを試算した論文、世界の2050年の患者数予測をご紹介します。同じペースで日本も患者数が増えると人口比で大変なことに。。。

米国、世界、日本の2050年アルツハイマー病患者数予測

アルツハイマー病患者は年々増えているようですが、もしこのままのペースで増えていくとしたら2050年にはどれ位の数字になっているのでしょうか。

今日取り上げる論文は2050年までに米国のアルツハイマー病患者がどれ位増えていくかについて人口動態や現在の発症率をもとに調べたものです。

結論を述べると今後三十数年間でアルツハイマー病患者は現在の3倍のおよそ1400万人になり、その多くを長寿化が進行した85歳以上の高齢者が押し上げる(推定700万人)であろうということが述べられています。

また、「世界アルツハイマー報告2015」によると、世界の認知症患者の数は2050年に1億3200万人に達し、やはり現在の3倍となる可能性があるとのことです。

同報告では全世界の認知症費用についても試算されており、その額は現在で8180億USドル、3年以内に1兆USドルになると予測されています。
World Alzheimer Report 2015: The Global Impact of Dementia

ちなみに日本では2025年に700万人と試算されており(認知症患者数)、米国・世界と同じく現在の3倍になると仮定すると約1400万人と米国とほぼ同じ程度の患者数になります。2050年には日本の人口は1億人を割り込むとの予測もあり、人口比で認知症患者が15%近くになってしまいます。。。

やはり認知症予防は急務です。

論文要旨

目的:
2010年から2050年にかけて、米国でアルツハイマー病(AD)認知症有病率の最新推定値を求める。

メソッド:
アルツハイマー型認知症発症の確率は、黒人および白人の参加者を含む縦断的な集団ベースの研究から計算した。層別無作為標本から得られた1,913人の詳細な臨床評価2,577件から、加重ロジスティック回帰およびアルツハイマー型認知症診断を用いて、年齢、人種および教​​育レベルの発生確率を計算した。これらは、アメリカの死亡率、教育、および現在および将来の人口の新しい米国国勢調査局の推定値と組み合わせて、米国におけるアルツハイマー型認知症患者の現在および将来の数を推定した。

結果:
2010年には、65歳以上のアルツハイマー型認知症(95%信頼区間[CI] = 4.0-5.5)の患者480万人がいたと推定した。このうち、65歳から74歳の間に70万人(95%CI = 0.4-0.9)、75歳から84歳(95%CI = 1.7-2.9)は230万人、85歳以上は180万人〈95% CI = 1.4-2.2)。 2050年のアルツハイマー型認知症患者の総数は1380万人、85歳以上の700万人に達すると予測される。

結論:
予防措置が開発されていない限り、アルツハイマー型認知症の米国人の数は今後40年間で劇的に増加する。

https://www.researchgate.net/…/links/0c960537774ea823010000…
Neurology. 2013 May 7; 80(19): 1778–1783.
doi: 10.1212/WNL.0b013e31828726f5
PMCID: PMC3719424
Alzheimer disease in the United States (2010–2050) estimated using the 2010 census
Liesi E. Hebert, ScD,corresponding author Jennifer Weuve, ScD, Paul A. Scherr, PhD, ScD, and Denis A. Evans, MD

出典:脳科学リハビリテーション