認知症予防のためにも、まずは糖尿病を予防せよ

nounow編集部

糖尿病を引き起こす誘惑の多い甘いもの(イメージ)

糖尿病は認知症リスクを大きく高めることが報告されているが、この仲睦まじい関係にはインスリンが影響している。心得ておくべきは、やはり食事面と運動面を含め生活習慣を整えること。(監修:医師 大塚真紀)

認知症と糖尿病、その仲睦まじいカンケイ

認知症と糖尿病の関係は意外と密接で、、糖尿病になると認知症リスクが大幅に高まる。

専門家によれば、1989 年から2005 年までの16の研究結果報告をメタ解析した結果、糖尿病患者のアルツハイマー病発症リスクは非糖尿病者の1.4~2.4 倍とされている。(引用:「糖尿病と認知症の深い関係」(東京医科大学糖尿病代謝内分泌内科 三輪隆)CDEJ News Letter 第22 号 2009 年4 月)

また、仮に認知症を合併していない糖尿病患者でも、集中力の低下や、遂行機能の障害、視覚性記憶または言語性の記憶低下、精神運動性機能の低下など、認知機能の低下が認められたという報告も多く存在する。

なぜ、糖尿病が認知症へのルートに?

認知症と糖尿病はとても仲睦まじい関係(イメージ)
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なぜ、ここまで糖尿病と認知症は仲が良いのか。

それはインスリンが関係している。

インスリンは、食事などによって得られたブドウ糖を細胞が吸収しやすくなるように働くホルモンであり、それによって必要なエネルギーが供給されることになる。

ところが、このインスリンの働きが維持できなくなると、

  1. 細胞がブドウ糖の受け入れ・代謝を拒む
  2. ブドウ糖が細胞間にあふれだす
  3. ブドウ糖がふえてしまったと勘違いした膵臓が、さらにインスリンを分泌する
  4. 代謝されなくなった糖と手持ちぶさたのインスリンで血液がいっぱいになってしまう

(出典:『アルツハイマーになる人、ならない人の習慣』)

このようにして陥った状態を「インスリン抵抗性」という。

これが糖尿病の原因となり、脳の炎症や微小血管疾患などを引き起こしやすくなり、最終的にこれらの障害が脳にダメージを与えることになるのだ。

糖尿病予備軍が、心得ておくべきこと

血糖値が高い方は、このインスリン抵抗性を解消するために、生活習慣を見直さなければならない。

<食事面>

  • 飽和脂肪酸と糖質を控える
  • 食物繊維をとる

<運動面>

  • できれば毎日、最低でも週3日は20-60分間の有酸素運動を継続する

「飽和脂肪酸」とは、ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれているもの。

血糖値対策は糖尿病予防だけでなく認知症予防にもつながることを頭において日常の生活習慣を見直していきたい。

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