教えて!認知症予防〜脳神経外科医篠浦先生に聞く(11)

篠浦伸禎

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脳の名医篠浦先生のシリーズコラム第11弾。今回はスーパーフードの中でノニジュースという、熱帯地方が原産の果物からとったジュースを中心に解説いただきます。

様々な成分が含まれるノニジュース

私は毎朝起きた時に、これを30cc飲んでいますが、飲んだ直後から体に熱いものが広がり、脳が覚醒するように感じます。ノニジュースもニンニクのように歴史が長く、ポリネシア地方の島々では、ノニの効能が紀元前から知られていて、 二千年に渡って奇跡のフルーツとして愛用されてきました。

このノニジュースに関しても、様々な医学的な研究がなされています。
有効成分としては、ビタミン、ミネラル、酵素、アミノ酸など140種類以上の、驚くほど多彩な栄養素が含まれます。 これが奇跡のフルーツと言わしめる源なのです。

まず、ヒトの体内では合成されない必須アミノ酸が9種類ありますが、そのうちノニジュースは、トリプトファンを除いて8種の必須アミノ酸をカバーします。 しかも、それぞれの含有量が豊富にあります。

また、ノニジュースに含まれるイリドイド配糖体は抗酸化作用が高く、活性酸素による細胞の酸化、すなわち老化を防ぐ働きがあることが知られています。太陽光線の強い熱帯地方で自生するノニには、やはり太陽の強い紫外線から身を守る物質がどうしても体内に必要です。 その一つが、活性酸素の働きを阻害するイリドイド配糖体なのです。

さらに、ノニジュースに含まれるスコポレチンに血管の若返り作用があるといわれています。スコポレチンは、植物一般に広く存在するクマリンという香り成分で、ポリフェノールに分類される、やはり抗酸化物質の一種です。
最近の研究で、このスコポレチンには、血管を拡張し柔らかくするという働きがあることがわかってきています。収縮した血管が押し広げられることで、血圧が下がって高血圧が緩和されるわけです。

最後に、ノニジュースには中鎖脂肪酸も含まれています。中鎖脂肪酸は、鎖の長さが短いので、 脂肪組織に蓄積されることなく、肝臓で代謝しやすい形に分解され、 エネルギーとして消費されます。

これらの有効成分により、さまざまな脳に良い効果があります。ネズミを使った動物実験において、アルツハイマー病の発症に大きく関わる、ベータアミロイドによる認知障害を予防すること、脳梗塞に起因する神経障害を予防すること、神経伝達物質であるアセチルコリンや脳の血流を増やして記憶を改善すること、などが報告されています。

また、ノニジュースには、神経伝達物質セロトニンに働きかけて、気分を爽快にしたり心の活力を増す物質が含まれており、うつ病の治療効果も期待されます。

私の臨床経験

実際食品の中で、動物実験まで脳神経の保護作用と抗がん作用がわかっているのは、ニンニク油の有効成分であるアホエンとノニジュースの2つです。そこで私は、前述したとおり、脳腫瘍の初期治療において、希望する患者さんには、ニンニク油(アホエン)、ノニジュース、インターナチュラルを西洋医療と併用して服用することをおすすめしており、前述したように、予後一年の悪性脳腫瘍の患者さんが、いまだに2-3年再発がない、コントロールできているという症例が数例あります。

この3つめに併用しているインターナチュラルは、インターフェロンを発見した小島博士が、様々な食品や生薬を調べて一番体内からインタフェロンがでる5つのもの(紫ウコン、南瓜種子、トウモロコシ花柱、ケイヒ、ハトムギ)の組み合わせであり、これが脳腫瘍に対する抗腫瘍効果にかかわるひとつではないかと私は考えています。最近、アルツハイマー病の治療にインターフェロンが有効であるという報告もあり、この組み合わせは、悪性脳腫瘍のみならず、認知症などの脳の疾患にも有効である可能性があります。