教えて!認知症予防〜脳神経外科医篠浦先生に聞く(12)

篠浦伸禎

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脳の名医篠浦先生のシリーズコラム第12弾。今回はスーパーフードの中でアロエベラ、ハーブ茶について解説いただきます。

栄養素豊富なアロエベラ

アロエベラは歴史が長く、プトレマイオス王朝最後の王であるクレオパトラが美容のために使っていたことは有名です。その後アレキサンダー大王が東征したときに、薬としてアロエベラを帯同しました。このように、アロエベラは古くから薬や美容に使われ、今でも米国では、家族が病気になった時の応急処置のために、家庭内の鉢によく植えられている植物です。

アロエベラは、米国やメキシコの砂漠に自生しています。砂漠ですから、昼は50度をこえ夜は氷点下、そして水がないという大変厳しい環境であり、その中でアロエベラは昼間は気孔をとじて蒸発をふせぎ、夜に光合成するといったやり方で厳しい環境への適応をみせています。

砂漠に自生しているため、アロエベラには太陽の紫外線が容赦なく照りつけ、大量の活性酸素ができてしまうのですが、それを取り除くための様々な有効成分をもっており、それがアロエベラの果肉を摂取することで健康にプラスになることにつながっています。

現在までに、アロエベラには約200種類の有効成分が確認されています。その内訳は、必須アミノ酸、非必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素などであり、生命の鎖をつなぐほとんどの栄養素がはいっています。ここでいう生命の鎖とは、人間が体内で合成できないが身体に必須の栄養素であり、ビタミン18種類、ミネラル20種類、アミノ酸8種類の合計46種類のことをいいます。これらの必須栄養素は互いに密接に関連して1本の鎖のようにつながっていて、どれかひとつが不足しても鎖が切れ、健康を害することにつながります。

アロエベラのもっている栄養素の中で特筆すべきなのは、ビタミンB12です。本来ビタミンB12は、動物性食品にしか含まれていないと言われてきました。そのため菜食主義者はビタミンB12をサプリで補うしかなかったのですが、アロエベラは植物であるにも関わらずこれを含んでいるため、菜食主義者でもアロエベラを食べていれば動物性食品を取る必要がなくなります。

このビタミンB12と、脳内伝達物質でこれが不足するとアルツハイマー病になるといわれているアセチルコリンの前駆物質であるコリンをアロエベラはもっているため、アロエベラの摂取により認知症になりにくいという可能性があるということが動物実験の結果報告されました。

さらにこれは体験談ですが、アロエベラを服用することにより、発達障害の子供の症状が改善したり、脳梗塞の後遺症が改善したりという話もあります。

また、アロエベラのぬるぬるの成分である多糖体は、免疫力改善、血糖値調整、新陳代謝を正常にし、新しい細胞をつくる、といった強力な作用があります。アロエベラを摂取することで、この多糖体を中心に様々な有効成分が協力し合って、活性酸素を除去し、腸内フローラの善玉菌を増やし、血管壁をしなやかにしたり血液をさらさらにして、血管の動脈硬化が原因の脳の病気たとえば脳梗塞を防ぐことにつながっているのです。

ハーブティの効用

次に、私が毎日愛飲しているハーブ茶である、レッドクローバーをベースにしたハーブ茶についてのべます。これは、インデアンセージ、ハーバリン、ウーロン茶と混ぜたハーブ茶ですが、飲むと疲れがとれリラックスできるので、私は昼食後に疲れをとるために毎日のんでいます。

このハーブ茶を愛飲している人の症状で一番改善する症状は、便秘だといわれています。最近、ボランティアの方がこのハーブ茶を半年間服用して、脳血流の変化をはかりました。その結果おどろいたことに、17名中15名の脳の血流が改善し、しかも視床下部の血流が17名中16名で改善していました。これはおそらくこのハーブ茶が消化管の血流を上げ、その結果自律神経の中枢である視床下部の血流を上げ、そのため気持ちがリラックスしたり、便秘がなおったりするものと推測されました。緊張して疲れたときに服用すると、脳にいい影響を与えて有効性を発揮するお茶ではないかと私は考えています。