初心者でもわかりやすい!認知症サポーター養成講座

nounow編集部

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出典元:pixabay.com

認知症についての正しい知識と患者への対応の仕方を学ぶため、自治体や企業でおこなわれている認知症サポーター養成講座を受講してみました。

認知症サポーター養成講座とは?

先日、nounow編集部全員で渋谷区の認知症サポーター養成講座を受講してきました。誰でもなりうる認知症は、超高齢社会を突き進むわが国において最重要課題の一つと位置付けられています。認知症は最期まで尊厳をもって自分らしくありたいという願いを阻み、周囲の人との人間関係を壊しかねません。また、認知症患者をもつ家族は疲弊してしまうことも大きな社会問題といえます。

平成19年に起きた認知症患者の徘徊による鉄道事故訴訟は、2審では事故を起こした男性の家族(妻)の損害賠償を認めたため最高裁でどのような判断が下されるのか注目されていましたが、今年3月1日、JR東海の訴えを退け妻の賠償責任を否定する最高裁判決が出されました。認知症の家族団体などが「介護の実態にあった画期的な判断」と歓迎する一方、最高裁は家族に監督義務がないと言い切った訳ではなく、今後ケースによっては家族が賠償責任を認定される余地も残しています。

家族だけに重い負担と責任を課すのではなく認知症の人を地域で守る流れをより進める必要があります。まずは認知症についての正しい知識をもち、認知症の人や家族を支える手立てを周囲の人が知ることが認知症になっても安心できる社会をつくる第一歩なのです。

この認知症サポーター養成講座は、上記のような考え方からオレンジプランという国家戦略に基づいて自治体や企業をベースに行われている事業です。

認知症を理解することから

この講座は渋谷区から地域包括支援センターの運営委託を受けている社会福祉法人が主催し、ざっと見た感じでは40名前後の方が参加されていました。約1時間半の座学ですが、30ページもあるテキストを見ながら、ポイントを掻い摘んで分かりやすく解説をされており、認知症について全く知識のない方でも理解できるようになっています。時折、動画を紹介するなどして認知症をリアルに感じられるように、また飽きることのないような工夫として簡単なクイズも設けるなどあっという間の1時間半でした。

そこで出されていたクイズを紹介しておきます。

Q.世界で最年少の認知症患者は何歳?

A.28歳

解説していた方曰く「文献上の最年少認知症患者です」とのこと。これに関連して若年性認知症にも触れており、広く認知症についての知識を得ることができる講座でした。

対応で大切なのは、“3つの「ない」”

テキストには「認知症の人への対応 ガイドライン」が紹介され、以下のことが書かれてあります。

●認知症の人への対応心得 “3つの「ない」”

  • 驚かせない
  • 急がせない
  • 自尊心を傷つけない

●具体的な対応の7つのポイント

  • まずは見守る
  • 相手に目線を合わせてやさしい口調で
  • 余裕をもって対応する
  • おだやかに、はっきりした話し方で
  • 声をかけるときは1人で
  • 相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する
  • 後ろから声をかけない

最後にフランスで考案された認知症ケアの方法「ユマニチュード」の動画が流されました。ユマニチュードは「見る、話しかける、触れる、立つ」の4つを柱とし、150をこえる技術からなる認知症の方の人格を尊重するケアで、世界中に広がりつつあります。「人は見つめてもらい、誰かと触れあい、言葉を交わすことで存在する」というユマニチュードの考え方、心にとどめておきたいと思います。

誰もがなりうる認知症について、正しい理解と望ましい対応を広く周知させていく認知症サポーターキャラバンは超高齢社会日本にとって重要な取り組みです。受講後、オレンジバンドをいただきました。これをつけていると、意識も高まります。

周囲に認知症患者がいる方、そうでなくても関心のある方は是非受講してみてください。