アルツハイマー病変の早期検出法を血液検査で確立!

nounow編集部

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島津製作所と国立長寿医療研究センターは、わずかな量の血液検査で、脳脊髄液やPETによる検査並みの精度でアミロイドβの蓄積を明らかにする検出法を確立したと発表しました。実用まで3年とのことですが、根本治療薬や予防薬開発、認知症予防に大きく寄与する可能性があります。

脳脊髄液(CSF)やPET イメージングの検査に匹敵

島津製作所(社長 上田輝久)と国立長寿医療研究センター(理事長 鳥羽研二)は、2014年に発見した質量分析システムを用いたアルツハイマー病血液バイオマーカーにつき、世界有数のアルツハイマー病コホート研究の組織であるAustralianImaging Biomarkers and Lifestyle Study of Ageing(AIBL)と連携し、京都大学、東京大学、東京都健康長寿医療センターならびに近畿大学と共同で、さらに研究開発を進め、現在用いられている脳脊髄液(CSF)やPET イメージングの検査に匹敵する極めて高い精度のアルツハイマー病変(アミロイド蓄積)検出法を確立したことを発表しました。

アミロイドの脳内蓄積は発症20年以上前に始まり、アミロイドβが脳内に蓄積した方はアルツハイマー病の発症リスクは高いと従来から考えられています。

CSF 及びPET 検査はそれぞれ侵襲性と高額な検査費用のため、数千人規模の参加を必要とする臨床治験への適用には限界があり、研究を阻む面がありましたが、今回の研究成果は、採取が容易な血液(僅か0.5cc)でアルツハイマー病変を早期に正確に検出することを可能にするものであり、世界的に未だ成功していないアルツハイマー病の根本的な治療薬、予防薬開発の飛躍的向上に大きく貢献するものと期待されるとしています。

※尚、研究チームにはノーベル賞受賞者の島津製作所シニアフェロー・田中耕一氏が入っており、田中氏らが開発した技術がいかされているとのことです。

株式会社島津製作所 プレスリリース

何が画期的か

血液の中に含まれるタンパク質を細かく分析する技術を使って、アミロイドβがどの程度蓄積しているかをスプーン一杯ほど(0.5cc)の血液から判定します。

今回この方法の精度を確認すべく、60歳から90歳の日本とオーストラリアの232人の血液を分析したところ、アミロイドβの蓄積があるかどうかが9割の精度で分かったとの事です。

また血液での判定結果は、従来の脳の画像検査でアミロイドベータの有無を調べた結果とほぼ一致したということで、精度の高さが証明されたとしています。

治療薬・予防薬への道を開くこともそうですが、わずかな量の血液検査であれば 非常に敷居が下がり、中年期以降は毎年血液検査でアミロイド蓄積状況を図ることが定着していくようになって、認知症早期予防対策が飛躍的に進む可能性があります。

実用まで3年程度とのことですが非常に期待されます。