コマ切れで歩くことからはじめる運動習慣

nounow編集部

細切れでも歩く(イメージ)
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定期的な運動は認知症予防に有効だし、様々な健康効果があります。しかしどうしても運動をしない理由を探してしまいがちな方、コマ切れ歩きからはじめてみてはどうでしょう?

運動をしない理由とは?

定期的・継続的な運動をおこなっていますか?認知機能を低下させないための運動として有酸素運動が最も効果があることは既に周知のとおりです。

運動をしたほうが良いことは頭で理解していても、アクションを起こせていない人も多いのではないでしょうか。以下の項目にあてはまるものがあればチェックしてみてください。

<運動要素のチェック項目>

  • 運動を先伸ばしにして、“時間ができたら”やろうと思っている
  • 本物の運動でないとか、得られるものが少ないなどといって、運動をするためのちゃんとした動機や“その気になる”ことが必要だと正当化している
  • 運動をしていなかった時期が長すぎるので、今更やっても無駄だと思っている
  • 既に健康上の問題を抱えているので、運動すれば悪化すると思っている
  • 他の人に見られたら変に見えるかもしれないと思って、運動するのが恥ずかしい
  • 運動は既に健康になっている人だけのものだと思っている
  • 運動する時は楽な方法を選び、汗をかくことはほとんどない
  • 運動は健康を高める方法の一つにすぎず、他のことをしているから大丈夫だと思っている
  • 運動をして特に疲れてしまうと、やる気がなくなり、もうやめようと思ってしまう
  • 週に1、2回運動をしていれば、義務は果たしたと思う

(引用):「THE BRAIN BIBLE」(ジョン・アーデン著、田畑あや子訳/アルファポリス)

あてはまるものが多いほど、運動習慣を身につけることが困難なタイプといえるでしょう。

“歩くこと”について改めて考えてみる

歩くイメージ
Photo by pixabay

歩くことが認知症予防に効果的であることは既にnounowでも紹介済みです(「有酸素運動が海馬を大きくする!?」)。アメリカのピッツバーグ大学の研究で1日40分の有酸素運動を半年間実行してみたところ、海馬の容量が2%も増えていたということでした。

それ以外にも歩くことに以下のような効果があることを、一般社団法人日本ウォーキング協会が紹介しています。

身体を正常に保ち、生活体力を維持し、生活習慣病を防ぐ

  • 心肺・血管強化効果
    酸素摂取量が増え、心肺機能が向上し、血管が強化され、心臓血管病などを防ぐ。
  • メタボ予防改善効果
    体脂肪を減らし、代謝を活性化し、インスリンの働きを良くして内臓肥満、高血圧、糖尿病等の内臓脂肪症候群(メタボリック・シンドローム)を防ぐ。
  • 悪玉追放効果
    悪玉の酸化LDLコレストロールを減らし、善玉のHDLコレストロールを増やし、高脂血症、動脈硬化等を防ぐ。
  • 貯筋・正姿効果
    階段や坂道を歩くなどで足腰を鍛えれば、赤筋が増えて基礎代謝が高まり、体脂肪が溜まりにくくなる。体幹筋力を鍛え、正姿勢が保たれる。
  • 骨太効果
    骨芽細胞を活性化させて骨密度を高め、骨を丈夫にして骨粗しょう症、転倒による寝たきりを防ぐ。
  • 快調快眠快通効果
    生体リズム、自律神経のバランス、体温体調を整え、眠りの質を改善する。また、大腸を活性化し、通じをよくする。
  • リラックス効果
    脳ストレス、不安感「うつ」をとり、肩こり、腰痛等を和らげる。
  • 脳活性化効果
    脳の働きを活発にし、五感を鍛え、自己制御機能を発達させる。
  • 免疫力増強効果
    NK細胞を強化し、がん細胞を抑止する。
  • (出典):一般社団法人日本ウォーキング協会「生活習慣病の改善 – ウォーキングが心身にもたらす効能」

    上記をみてもわかるように、歩くことで認知機能低下を防ぐのみならず、血管の強化、メタボ予防、動脈硬化予防、体幹を鍛えること、転倒防止、快眠、脳ストレスの解消、脳の活発化、免疫力を高めることなど様々な恩恵があるのです。

    歩くことの重要性(イメージ)
    Photo by pixabay

    運動と認知症や様々なリスクとの相関を示す研究結果は、以下のようにたくさん存在します。

    2000年から2001年にかけて発表された18の研究結果をメタ分析した結果、運動は55歳から80歳の健康な成人の認知能力を向上させることがわかった。このような結果を得るために必要な有酸素運動の量は、少なくとも週3日、1日30~60分だった。

    ケベックのサント・フォワにあるラヴァル大学で5年にわたっておこなわれた研究では、運動をすればするほど、特に女性に神経防護効果が高まることがわかった。運動不足の人は、少なくとも週3回激しい運動をする人に比べて、アルツハイマー病を発症するリスクが2倍になる。

    41万人6,000人を対象に運動習慣について質問した台湾の研究では、週に15分の運動で死亡リスクを14%減らし、運動しない人に比べて寿命を3年延ばすことがわかった。運動が15分増えるにつれ、死亡リスクも4%ずつ減っていった。

    (引用):「THE BRAIN BIBLE」(ジョン・アーデン著、田畑あや子訳/アルファポリス)

    コマ切れ歩きからはじめましょう

    運動といっても激しいスポーツや相手が必要なことではハードルが高くなってしまいますが、歩くことは誰でもできるし一人でもできることです(本当は誰かと一緒に実施するほうが継続性が高まるといわれていますが)。

    ここまでエビデンスを揃えて、「歩くことからはじめましょう」とハードルを下げても、まだ以下のようなやらない理由を探せてしまいますね。

    「今日はまとまった時間がとれそうにないからやめよう・・・」

    なら、通勤時やコンビニにちょっとした買い物にいくときなどコマ切れでもいいので速歩きしてみましょう。
    以前nounowでもとりあげた(「1日8000歩 20分の速歩きで、認知症予防」)中之条研究によると、コマ切れの速歩きを合計20分行う(10分を2回など)だけで効果があるとのことです。

    まずはコマ切れ歩きから。やらない理由がみつけずらい、十分に効果が見込める運動習慣です。