ヘーゼルナッツは認知症予防に効果的な黄金の実!?

大塚真紀

ヘーゼルナッツが認知症に効く(イメージ)
出典元:pixabay.com

ヘーゼルナッツは心疾患、高脂血症、糖尿病に効くといわれ、イランの伝統医学においては認知症の症状に対しても使用されています。最近はラットの実験で記憶障害を改善したという論文も発表され、脳にも体にも良さそうです。

ヘーゼルナッツとは

ヘーゼルナッツは、アーモンド、カシューナッツと並んで世界三大ナッツといわれています。ヘーゼルナッツは中央アジアで栽培がさかんに行われており、日本の輸入の約95%はトルコ産です。セイヨウハシバミと呼ばれる木の実のことで、形はどんぐりに似ていますが、どんぐりより少し大きいです。

皮をむいて煎ってから食べたり、お菓子の材料として使われることが多いです。主にクッキーやチョコレート、アイスクリームなどに使用されます。チョコレートとの相性は抜群です。

一方でヘーゼルナッツは、心疾患、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の予防に役立つ栄養成分を多く含んでいるといわれています。またイランの伝統医学においては、認知症の症状に対しヘーゼルナッツが使用されています。

記憶障害に対する効果が期待されるヘーゼルナッツ

イランの研究チームは認知症を発症させたラットを用いた研究を行い、ヘーゼルナッツがアルツハイマー病の記憶障害を改善したことを2016年1月に「Nutritional Neuroscience」誌に発表しました。

この研究は、前述のとおりイランの伝統医学において記憶障害の治療にヘーゼルナッツが使用されていることから、ヘーゼルナッツの神経障害に対する効果を明らかにする目的で行われました。

ラットにアルツハイマー病を引き起こす処置をする1週間前から毎日800mg/kg(体重1kgあたり800mg)のヘーゼルナッツを食べさせて、記憶、不安、神経の炎症や消失に対してどのような効果があるか検証しました。結果は、認知機能の改善、不安行動の改善だけでなく、神経の炎症や消失に関しても改善が見られました。

ラット実験では、ヘーゼルナッツがアルツハイマー病のさまざまな症状に有効であることが証明されたわけです。今後人を対象とした研究が行われることが期待されます。

脳にも体にも良いヘーゼルナッツ

これまでアルツハイマー病に対して有効である食材として、地中海食や乳製品、魚介類などが報告されてきました。今回の研究では、日本ではあまりなじみのないヘーゼルナッツのアルツハイマー病に対する効能がラットを用いて明らかにされました。

ヘーゼルナッツの栄養素は、アルツハイマー病だけでなく、体の酸化防止、血行促進、便秘解消、骨粗しょう症予防、健康な肌作りなどにおいても有効といわれています。その理由はオレイン酸やビタミンEを多く含むからではないかと考えられています。実際に、ヘーゼルナッツにはアーモンドの約1.6倍のオレイン酸が含まれ、ビタミンEは落花生の約1.7倍含まれています。

脳にも体にも良さそうなヘーゼルナッツですが、カロリーは高めなので食べ過ぎない程度に意識して摂取したいですね。

(参考論文・参考資料)
Hazelnut and neuroprotection: Improved memory and hindered anxiety in response to intra-hippocampal Aβ injection.
Bahaeddin Z, Yans A, Khodagholi F, Hajimehdipoor H, Sahranavard S.
Nutr Neurosci. 2016 Jan 25.