イチョウ葉エキスって認知症予防効果があるの?

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イチョウエキスの効能(イメージ)
出典元:pixabay.com

秋になるときれいに色づくイチョウの葉を毎年楽しみにされている方も多いことでしょう。イチョウ葉エキスには、フラボノイドなど多種類のポリフェノールが含まれており、認知症予防効果があるといわれます。いくつかの疫学研究を紹介します。(監修:医師 奥 真也)

脳血流を増やす効果

イチョウ葉エキスはこれまで、アルツハイマー病や脳血管性認知症の方に投与が行われ、記憶や認知機能が向上する効果がいくつか報告されています。

イチョウの葉は5,000年も前から漢方で喘息などの治療に使われ、ドイツとフランスでは、イチョウ葉エキスが、脳血流を増やす効果を期待されて、めまいや耳鳴り、記憶障害などに対する医薬品として認められています。

強い抗酸化作用(老化防止作用)があり、神経細胞の保護作用や脳の毛細血管の血流改善作用が見込まれています。

動物での海馬の神経保護作用

2007年にメリーランド大のTchantchou F氏が発表したアルツハイマー病モデルマウスへの投与では、海馬の神経保護作用(記憶障害を防ぐ作用)が認められています。

この実験では、アミロイドベータが何分子か凝集してできるアミロイドベータオリゴマーを減らしてアミロイドベータの毒性を防ぐ効果もみられましたが、アミロイドベータの異常蓄積を減らす効果はないようです。

今後も研究が必要

中国西安市の第四軍医大学のYang氏が2014年に発表した論文によると、2013年7月までを対象に実施された8つの臨床試験を再分析して検討を行い、その結果、イチョウ葉エキスを摂取したアルツハイマー患者は、6つの臨床試験で認知機能に関する症候の改善が確認されました。しかし、アルツハイマー症の進行リスクに影響は認められなかったという研究も2つあり、臨床試験の間で結果のばらつきが比較的大きかったというのが現状です。

イチョウ葉エキスが認知症予防に有効であると結論づけるためにはまだまだ研究が必要な段階です。日本では薬剤としてではなく、薬局などでサプリメントとして売られています。ただし、イチョウ葉エキスのサプリメントを選ぶ際には、有害物質であるギンコール酸を除去しているかどうかに注意してください。

イチョウ葉エキスはアルツハイマー病発症の前段階である軽度認知機能障害や軽度のアルツハイマー病の段階では、治療法として効果を試してみてもよいと思います。つまり、記憶障害のある方は試してもよいでしょうが、予防法として中年期から飲み続けることが良いかどうかは今後の新たな研究結果を待って判断すべきでしょう。

(出典)
EGb 761 enhances adult hippocampal neurogenesis and phosphorylation of CREB in transgenic mouse model of Alzheimer’s disease.