緑茶のポリフェノールが、認知症リスクを軽減させる

takahiro

緑茶が認知症にいい(イメージ)
出典元:pixabay.com

ポリフェノールといえば赤ワインですが、お茶にも含まれています。その中でも日本人にとってなじみのある緑茶が、認知症やそれ以外の病気のリスク削減に効果があるという研究結果が出されています。

何でポリフェノールをとるか

ポリフェノールは認知症に効果がありそうだとよくいわれます。

ポリフェノールといえばお酒なら赤ワイン、アルコールが駄目ならブドウジュースという発想になるでしょう。ただし赤ワインは合う食事がある程度限られます。食事のときにブドウジュースは合いませんし、糖分の取り過ぎが心配だと考える方もいるかと思います。

そこで日本人の生活とともにあるといっても過言でなく、食習慣にとけこんでいる緑茶の効果をみていくことにしましょう。

国内の疫学調査

東北大学の栗山進一准教授が2006年に発表した疫学調査では、仙台市郊外の70歳以上1,003名を対象とした調査で、緑茶を一日2杯以上飲む群は週3杯以下の群に比べて認知機能低下のリスクが0.46と半減することが示されました。紅茶やウーロン茶にも種々のポリフェノールがたくさん含まれていますが、緑茶のような効果はみられませんでした。

この研究で興味深かったのは、緑茶を多飲する群で食道がんのリスクが高くなる傾向がみられた点です。お茶をたくさん飲むとよいといっても、食道がやけどするような熱いお茶は食道の粘膜を傷つけてがんを生む可能性があるようです。

同じく東北大学の栗山進一准教授が2006年に発表した日本で約4万人の中高年を対象にした縦断研究では、緑茶での脳梗塞による死亡の低減効果が示されています。女性で一日5杯以上飲む群は、1杯以下の群に比べて脳梗塞死が約6割も減少していました。

お茶のエピガロカテキン

動物では、サウスフロリダ大のRezai-Zadeh K氏が2005年に発表した実験で、緑茶に含まれるエピガロカテキン・ガレートの投与で、マウスのアミロイドベータ沈着が抑制されたことが報告されています。

お茶のエピガロカテキン・ガレート、ワインのミリセチン、ハーブである花のローズマリー酸、ナスのテルフィニジンなどは、アルツハイマーの脳でアミロイドベータ沈着に引き続いて生じるタウタンパクの異常蓄積だけではなく、レビー小体型認知症の原因として脳に蓄積するαシヌクレインの凝集も阻害します。逆にカテキンなどは、いずれにもまったく効果を示しません。お茶のポリフェノールでも、カテキンは無効、エピガロカテキンは有効というように、ポリフェノールの種類によって、アミロイドベータの凝集を抑制する作用をもつものともたないものがあります。

アミロイドベータの異常な蓄積を阻害する作用はいくつかの限られたポリフェノールにだけ認められました。緑茶を飲むことで認知症を予防する効果は期待できそうです。

(出典)
Green tea consumption and cognitive function: a cross-sectional study from the Tsurugaya Project 1.

Green tea consumption and mortality due to cardiovascular disease, cancer, and all causes in Japan: the Ohsaki study.

Green tea epigallocatechin-3-gallate (EGCG) modulates amyloid precursor protein cleavage and reduces cerebral amyloidosis in Alzheimer transgenic mice.