<前編>必見!揚げ物やお肉ばかりの食生活が認知症発症リスクを高める

takahiro(ペンネーム)

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出典元:pixabay.com

お肉や揚げ物は生活習慣病の観点から控えめにすべきということは分かってはいるけれどつい・・・という方必見!それらを食べすぎることにより認知症など様々な病気の発症リスクがあがることを、前編と後編にわけて解説します。

現代日本人はやっぱりお肉が好き?

皆さん、肉料理と魚料理、どちらが好きですか? 

年齢を重ねるとだんだんさっぱりしたものが好みになってくるとは思いますが、まだまだ「肉のほうが好き」という方も多いのではないでしょうか。

一昔前まで、日本人は魚介類中心の食生活だったわけですが、コレステロール値を上げる動物性脂肪の摂取が増えてきていることが、厚生労働省の国民健康・栄養調査結果からも見て取れます。

脂質の種類と性質

少しここで、話題の中心となる「脂質」について、整理しておきましょう。脂質は少量で大きなエネルギーを生み出しますが、その構成成分である脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに分けられます。

飽和脂肪酸は、主に牛脂や豚脂、乳製品などの動物性脂肪に多く含まれています。常温で固形となるので、血液をドロドロにする性質に加え、血中のコレステロール値を上げ、脂肪組織にたまりやすいという性質をもっており、摂取過剰になると動脈硬化や脳卒中を引き起こす可能性が高くなります。

不飽和脂肪酸は、牛肉や豚肉にも含まれていますが、動物性油脂ではn-6(ω-6)系多価不飽和脂肪酸が主体となり、動脈硬化や血栓形成を促進する性質があります。

一方、一部の植物油や魚の脂に多く含まれている多価不飽和脂肪酸はn-3(ω-3)系で、リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などがあります。n-3系多価不飽和脂肪酸は血中のコレステロールを減らす働きがあり、いわゆる血液サラサラ効果が期待できます。

こうしてみると、肉料理や揚げ物は控えめにしておいたほうが身のためという感じがしますね。次に認知症と脂質の関係については、どのようなことがわかっているのでしょうか。

認知症と脂質の関係

まずは疫学研究からみてみましょう。

オランダの国立公衆衛生研究機関のKalmijn S氏が2000年に発表した論文では5,386名の高齢者を対象にした調査で、脂質の多い食事をとる方は認知症(多くはアルツハイマー病)の発症リスクが2.4倍に増加し、肉の脂身やマーガリンなど飽和脂肪酸が多い食事やコレステロールが多い食事ではリスクが増加傾向になることが報告されています。一方、魚が多い食事では発症リスクが0.4倍と、6割も減ることが示されました。

また、スウェーデンのカロリンスカ研究所のKivipelto M氏が2005年に発表した論文には、65~79歳の高齢者1,449名を平均21年間追跡した疫学研究が掲載されています。この調査では、中年期の肥満、高脂血症、脂質異常症と老年期の認知症(大部分がアルツハイマー病)の発症リスクを調べました。すると、肥満(BMI 30以上)で発症リスクが2.1倍に、高血圧症(収縮期140 mmHg以上)で2.0倍に、脂質異常症(コレステロール251 mg/dl以上)で1.9倍に上昇していました。肥満+高血圧症+脂質異常症の3つが揃うと、発症リスクは6.2倍になるといいます。

このほか、アメリカ、コロンビア大学のLuchsinger JA氏が2002年に発表した論文では、中年期の糖尿病や高血糖(糖尿病予備軍)が老年期の認知症リスクを3倍に増したと記載されています

<後編へ続く>

(出典)
Fatty acid intake and the risk of dementia and cognitive decline: a review of clinical and epidemiological studies.
Obesity and vascular risk factors at midlife and the risk of dementia and Alzheimer disease.
Caloric intake and the risk of Alzheimer disease.