ビタミンCの抗酸化作用でアルツハイマー病を予防する

大塚真紀

ビタミンC(イメージ)
出典元:pixabay.com

美肌対策や疲れ予防でとても身近なビタミンC。ビタミンCには高い抗酸化作用があり、酸化が関連しているアルツハイマー病や認知症に効果があるという研究を紹介します。

ビタミンCとは

ビタミンCは、レモンやアセロラ、イチゴなどの果物、じゃがいもやさつまいもなどの野菜に多く含まれるビタミンです。

ビタミンCは、肌に対して美白効果があるだけでなく、血管の老化を防ぐはたらきがあります。そのため、美白サプリメントや化粧品に含まれているのを見たことがある方も多いかもしれません。

ビタミンCは水溶性ビタミンに分類されるので、たとえ多く摂りすぎても尿と一緒に排泄されます。ビタミンCは、水に溶けやすく、熱や空気、アルカリで破壊されやすいという特徴があるため、調理をしている途中で体にとって有効なビタミンCが減ってしまう可能性が高いといわれています。

生で食べられる野菜や果物は新鮮なうちに食べ、調理する場合には調理時間を短くしたり、煮汁まで飲めるスープなどにした方が効率よくビタミンCを摂取できます。じゃがいもやさつまいもなどの根菜類の場合には、ビタミンCがでんぷんに守られているため他の果物や野菜に比べて調理してもビタミンCを失いにくいといわれています。

日本人の成人男性、女性共に、ビタミンCの摂取推奨量は1日100mgとなっています。

ビタミンCの健康効果

ビタミンCには、皮膚や粘膜を健康に保つ作用、シミ予防作用、抗ストレス作用、抗酸化作用などの健康効果があることが知られています。

酸化とは、体の中に過剰に発生した活性酸素によって細胞が攻撃を受け、老化や炎症、病気のきっかけになるといわれています。ビタミンCには、酸化に対抗する抗酸化作用があるため、酸化が関連しているアルツハイマー病や認知症に効果があるのではないかと考えられてきました。

また、腎不全患者を対象とした研究ではビタミンCの摂取により、動脈硬化の予防効果を確認することができています(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18194672)。

他にもヒトを対象とした研究で、血液中の赤血球の保護作用(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19831405)やメラニン形成を抑制することによる美白効果(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21656367)、肥満予防効果(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17585027)なども明らかになっています。

アルツハイマー病の予防にビタミンCが効く可能性

韓国の研究チームはマウスを使用した研究で、アルツハイマー病の予防にビタミンC摂取が有効な可能性があることを2014年2月に「Cell Death and Disease」誌に発表しました。

アルツハイマー病の患者さんにおいて、ビタミンCの濃度が低下していることがわかっており、研究チームは十分な量のビタミンCを投与すればアルツハイマー病の予防効果があるのではないかと考えました。

まずチームは、マウスを高容量のビタミンCを与えるグループと少量のビタミンCを与えるグループにわけました。マウスが飲む水1Lに対して、高容量グループは3.3g、少量グループは0.66gの濃度に調整し、ビタミンCを混ぜて与えました。

4か月後にマウスの脳の変化を調べたところ、高容量のビタミンCを与えられていたグループではアルツハイマー病に特徴的なアミロイドの沈着が減少し、アルツハイマー病の原因とも考えられているミトコンドリアの障害が軽減していることが明らかになりました。

今回の研究によって、高容量のビタミンCがアルツハイマー病の予防になる可能性がわかりました。

今回はマウスが対象となっているため、今後ヒトを対象とした大規模な研究が行われることが期待されます。

<参考論文>
Cell Death Dis. 2014 Feb 27;5:e1083. doi: 10.1038/cddis.2014.26.
High-dose of vitamin C supplementation reduces amyloid plaque burden and ameliorates pathological changes in the brain of 5XFAD mice.
Kook SY, Lee KM, Kim Y, Cha MY, Kang S, Baik SH, Lee H, Park R, Mook-Jung I.
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24577081)