アルツハイマー病予防に効果的なMIND食

大塚真紀

MIND食が認知症をふせぐ(イメージ)
出典元:pixabay.com

地中海食や高血圧を防ぐDASH食を組み合わせたMIND食を実践することがアルツハイマー病の予防に効果的とするアメリカの研究チームの研究内容についてご紹介します。

MIND食とは

MIND食のMINDとは、Mediterranean-DASH intervention for Neurodegenerative Delayの略で、高血圧や認知症などによいといわれている地中海食やDASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食を組み合わせた食事療法のことです。

地中海食やDASH食と比べて、日本人にとっても取り入れやすい食材が入っており、毎日続けやすいかもしれません。

MIND食を実践するためには、基本的に10種類の食品は毎日取り入れ、5種類の食品を避けるようにすればよいです。
10種類の取り入れるべき食材は、魚介類、緑黄色野菜、その他の野菜、ナッツ類、ベリー類、豆、玄米や全粒粉などの穀物、鶏肉、オリーブオイル、ワインです。ワインはポリフェノールを取り入れるために入っているので、コーヒーや緑茶などでも代用できます。
5種類の避けるべき食材は、赤身の肉、チーズ、お菓子、バターやマーガリン、揚げ物やファーストフードです。

地中海食とは

地中海食とは、イタリア、ギリシア、モロッコなどの地中海沿岸の伝統的な食事のことです。地中海食は、主食である穀物、果物や野菜、豆類、魚介類、チーズ、オリーブオイルなどを中心にバランスよく構成されています。肉類の摂取はとても少ないといわれています。

地中海食は、アメリカの研究チームの報告で、地中海沿岸諸国ではアメリカや欧米に比べて生活習慣病の発症率、死亡率が低いことが明らかになり注目された食事です。地中海食による認知症の予防効果も明らかにされており、nounowでもまとめています(くるみ入り地中海食が、認知機能低下を防ぐ!)。

DASH食とは

DASH食のDASHとは、Dietary Approaches to Stop Hypertensionの略で、高血圧を防ぐ食事法のことです。DASH食は、アメリカで調査、研究が進められ高血圧に効果があることが明らかになっています。

DASH食の特徴は、特定の栄養素にこだわらず、食品の組み合わせをよくするという点です。簡単に言うと、色の濃い野菜と果物を増やし、肉や脂肪分の摂取を減らすように心がけることです。

アルツハイマー病予防にはMIND食がよい

アメリカの研究チームは、MIND食はアルツハイマー病の発症を抑えられる可能性があると2015年9月に「Alzheimer’s & Dementia」誌に発表しました。

研究チームは、58-98歳の923名を対象として、食事内容がアルツハイマー病の発症に与える影響について解析しました。経過観察期間は、4.5年でした。

研究対象となっている人に食事内容を聞き、よく摂っている食材を元にMIND食を多く取り入れているグループ、または地中海食、DASH食それぞれを多く取り入れているグループにわけました。

結果をみたところ、MIND食を取り入れているグループは取り入れていないグループに比べて、アルツハイマー病の発症するリスクが53%低くなることが明らかになりました。
地中海食とDASH食も、アルツハイマー病の予防にはなるものの、MIND食ほど発症率を低下させることはできませんでした。

今回の研究から、地中海食とDASH食を組み合わせたMIND食がアルツハイマー病の発症予防に最も効果的であることが明らかにされました。

しかし、今回の研究はアメリカで行われており、今後日本をはじめとするアジアや諸外国で同じような結果になるか検証されることが期待されます。

<参考論文・参考資料>
Alzheimers Dement. 2015 Sep;11(9):1007-14. doi: 10.1016/j.jalz.2014.11.009. Epub 2015 Feb 11.
MIND diet associated with reduced incidence of Alzheimer’s disease.
Morris MC, Tangney CC, Wang Y, Sacks FM, Bennett DA, Aggarwal NT.
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25681666)