地中海食はなぜ脳に良いのか

佐藤洋平

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出典元:pixabay.com

地中海食が認知症予防に良いといわれますが、どんなメカニズムによるものなのでしょうか。アルツハイマー病と地中海食の関係について調べた論文をご紹介します。

最近良く聞くものに地中海食というものがあります。

これは地中海沿岸の人々が比較的高齢になっても健康なことから調査が始まったようですが、トマトや赤ワイン、ナッツに果物、魚介類という食生活スタイルが体に良いのではないかという話のようです。

この地中海食というのは認知症予防にも効果があるようですが、はたしてこれはどういったメカニズムで認知症の予防につながっているのでしょうか。

今回取り上げる論文は地中海食とアルツハイマー病発症リスクの関係について調べたものです。

地中海食の抗酸化作用が認知症予防に効く

研究では65歳以上の認知症ではない男女約1200人を4年間追いかけて調査しているのですが、やはり地中海食を取っているとアルツハイマー病になりにくいようです。

しかしながら同時にデータを取った炎症や代謝の指標とは関連を示さなかったことから、それ以外の要素を仲介して地中海食はアルツハイマー病を防いでいるのではないかということが述べられています。

今回の研究では測定できなかったものの、著者らは地中海食が持つ抗酸化作用がアルツハイマー病の発症を防いでいるのではないかということを述べています。

日々食べるものが大事なんだなと思いました。

論文要旨

今回の研究では地中海食とアルツハイマー病の関係について前向き研究を行った。

特に炎症値と代謝機能に注目して調査を行った。

調査はマンハッタンに住む1219名の65歳以上の非認知症者を対象に4年間のフォローアップで行った。

最終的に118名のアルツハイマー病発症者を認めた。

指標としては高感度CRPと空腹時インシュリンおよびアディポネクチンを用いた。

結果、地中海食の摂取によってアルツハイマー病発症リスクを低下させることが示されたが、炎症値や代謝機能との関連は認められなかった。

これらのことから地中海食とアルツハイマー病の間には炎症値や代謝とは異なるメカニズムが関与していることが考えられた。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3022949/
J Alzheimers Dis. Author manuscript; available in PMC 2011 Jan 18.
Published in final edited form as:
J Alzheimers Dis. 2010; 22(2): 483–492.
doi: 10.3233/JAD-2010-100897
PMCID: PMC3022949
NIHMSID: NIHMS262592

コンテンツ提供:脳科学リハビリテーション