チョコレートはほどほどに食べるのが脳に良い!?

nounow編集部

たまに食べると認知機能によいチョコレート(イメージ)

週に1度程度チョコレートを食べることは、認知機能に好影響があることがわかりました。しかし、その消費量や種類などチョコレートが脳に与える効果の解明にはさらなる研究が必要です。

チョコレートは菓子のチャンピオン

チョコレートが日本に伝わったのは江戸時代の長崎だという記録があります。世界でみると紀元前から古代メキシコでカカオ栽培がはじまり、マヤ文明(4~9世紀頃)ではカカオは貨幣として利用され神への捧げものだったとか。その後ヨーロッパに伝わり、19世紀には飲み物から食べ物に変わり、カカオ栽培も世界に広がり今に至ります。その歴史は長いですね。

日本ではまだ歴史は浅いですが、日本チョコレート・ココア協会の統計によれば「日本の菓子推定生産数量および金額」で、平成26年にチョコレートは小売金額ベースで永らくトップだった和生菓子を抜いてチャンピオンになりました。今やチョコレートは我が国においても代表的な嗜好品といえるでしょう。

チョコレートが認知機能に与える影響

そのチョコレートに含まれるココアフラバノールという栄養素を摂取することによって、以下の効果があることが明らかにされています。

  • 一定の加齢性認知障害の程度を減退させる
  • ココアフラバノールの摂取は、心理的プロセスに影響を与える
  • (引用)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19942640

    そして、メイン大学の心理学者メリル・エリアスとクライトン教授、そしてルクセンブルグ保健研究所などが、1976年から続いているメイン・シラキュース縦断的研究(MSLS)で収集したデータの分析を行いました。その結果、年齢や教育、心血管リスク因子などの変動要因を加味したうえで、週1回程度でチョコレートを食べることが、認知能力と有意な関係性があるということが今年に入ってから報告されています。

    チョコレートを食べることによって、視覚空間記憶やその組成、またワーキングメモリ、MMSE検査(認知症診断検査)などの面で優位性を大きく示しました。これは、日常に置き換えると 電話番号や買い物リストを覚えておくこと、運転と会話を同時にこなすといった一度に2つのことを実行することなどにあたります。

    ちなみにチョコレートの消費量が認知能力を予測できるかというテストも実施されています。言い換えれば、高い認知能力を持つ人はチョコレートに引き寄せられる傾向があるかどうか、ということです。結果的にこの関連性は見られませんでした(残念・・・)。

    今後の研究課題

    常習的なチョコレート摂取が脳に与える影響についての研究はまだ十分には進んでいません。健康的なバランスのとれた食事を摂っているのであれば、多少のチョコレートは決して害にはなりそうにありませんが、この研究は今後も追求すべき多くのことが残っていると言われています。

    様々な種類があるチョコレート(イメージ)
    Photo by pixabay

    例えば今回の研究、チョコレートを食べない人や稀にしか食べない人、週に1度またはそれ以下の人しか研究対象にしていません。もう少し頻度の高い対象でどんな結果が出るかをみることも必要ですし、チョコレートの細かい種類にまでは言及していないということも今後の課題の一つです。カカオの含有量をはじめとして、チョコレートには本当に様々な種類があります。

    さて、チョコレートが食べたくなってきましたが、、注意が必要です。嗜好品には依存性があります。

    一般的に嗜好品には「依存性」があります。人は砂糖や油脂を多く含む食品に常用癖を示す傾向があります。チョコレートは砂糖も油脂もどちらも含んでいますし、チョコレートの香りやテオブロミンは、脳に刺激を与え満足感、幸福感、リラックス感を与えてくれるといわれています。適度に摂れば健康によいものも、過剰になると逆に病気の原因にもなりかねませんので食べ過ぎには注意しましょう。


    (引用)日本チョコレート・ココア協会 http://www.chocolate-cocoa.com/lecture/index.html

    チョコレート好きのみなさんはほどほどに。普段あまり食べない方はもし嫌いでなければ週1程度、食習慣にとりいれてみては?

    (出典)https://www.washingtonpost.com/news/wonk/wp/2016/03/04/the-magical-thing-eating-chocolate-does-to-your-brain/
    Crichton GE, Elias MF, Alkerwi A3.
    Chocolate intake is associated with better cognitive function: The Maine-Syracuse Longitudinal Study.Appetite. 2016 Feb 10;100:126-132. doi: 10.1016/j.appet.2016.02.010.