直近1年間の研究結果が無効?fMRIにバグ発見

nounow編集部

ソフトウェアにバグが見つかった(イメージ)

fMRIのソフトウェアにバグが発見され、直近1年のfMRI画像に基づく研究結果が無効になるようです。科学が再発防止のためのシステムを内包する事が望まれます。

fMRIとは

fMRI (functional magnetic resonance imaging) は日本の小川誠二東北福祉大学特任教授が原理を確立した、脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つです。(尚、小川教授はノーベル賞候補にもなっています)

脳の活動には酸素が必要で、血液中にあるヘモグロビンという物質が脳に酸素を運びます。このヘモグロビンが、酸素を運んでいるかどうかを光を用いて計測することで、脳のどの領域が働いているかがわかる、という仕組みです。

fMRIが約20年前に開発されたことにより、脳のどの領域がどのような活動を司っているかについて解明が進み、脳科学が飛躍的に進化してきたのです。

fMRIのソフトウエアにバグ

その進化を続ける脳科学の世界が騒然としています。

スウエーデンとイギリスの科学者がfMRIのソフトウェアのバグを発見、指摘した論文を発表したのです。

スウエーデンとイギリスの科学者がfMRIのバグを指摘した論文

バグが見つかったのは「3dClustSim」というソフトウェアパッケージで、バグが発生したのは2015年の5月から、直近1年間約4万件のfMRI画像による研究結果が無効になるとのことです。

なぜ発見が遅れたか

このニュースを取り上げたForbes Japan の記事によると、筆者のBruce Y.Lee氏曰く

このバグは、なぜもっと早い時期に発見されなかったのだろうか?理由はいくつかある。

まず、医学研究に利用されるソフトウェアそのものに関する研究が十分に行われていなかった。ソフトウェアの改良の方法や、新しいものの開発についても研究されていなかった。

第二に、科学文献はすでに発表されている研究結果の再現実験を掲載したがらない傾向がある。そして同時に、出資者がそうした研究への支援に積極的ではない点が挙げられる。つまり、研究結果が一度公表されてしまえば、その内容を他の研究者が確認したり、再検証したりしようとする動きを後押しするものはないということだ。

とのことです。

すでにバグは修正されているとのことですが、今後このようなことが再発しないよう医学研究ソフトウエアの研究や、研究結果の再検証の動きが進むことが期待されます。

出典:http://forbesjapan.com/articles/detail/12794/1/1/1