ポケモンGOは脳に良い!?

nounow編集部

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出典元:pixabay.com

先週末、遂に日本での配信が始まったポケモンGO。早速街中はユーザーで溢れています。そのポケモンGO、脳にはどのような影響を与えるのか、専門家の意見をいくつか紹介します。

ポケモンGOは自閉症に好影響?

事故やトラブルがクローズアップされがちなポケモンGOですが、いち早くスタートした米国では、自閉症の子供の親がポケモンGOの子供への好影響をフェイスブックに書き込み、話題になりました。

ニューヨーク州のレノーア・コッペルマンさんの息子ラルフ君は2歳の時自閉症と診断され、他の子供とうまく関われなかったのですが、夫のスティーブさんがポケモンGOをダウンロードして与えると、6歳のラルフ君は近くにいたプレーヤーと話し始め、他の子供の目を見て話し、ハイタッチまでしたそうです。

スティーブさん、レノーアさん夫妻は「魔法のようなことが起きている」と感じたとのことです。

このニュースについて 東京慈恵会医科大学の小野和哉准教授(児童精神医学)は「自閉症の人は自分の状況を的確に認識することが難しい場合があり、危険を回避できない可能性がある。親や教員の十分な見守りが必要」と注意を促しています。(出典:産経新聞)

一方、脳科学者の茂木健一郎氏は

自閉症の子の一つの特徴として、「心の理論」(theory of mind)、すなわち、他者の心の状態を読み取ることが苦手、ということが言われる。他者の心は、私たちが出会うものの中で最も予想が難しく、不確実なものであり、向き合うことに苦痛を感じてしまうのである。

「ポケモンGO」におけるポケモンの種類や、属性、その出現場所やバトルのアルゴリズムは、自閉症の子が得意とする、具体的で定型的な情報である。そのような得意な情報の世界を、自信を持ってインターフェイスとすることで、他者にもよりらくな気持ちで関われるようになるのだろう。

と解説しており

一般に、ゲーミフィケーションは、ルールが明確で、報酬の構造も規則性があるため、自閉症の子がコミュニケーションを学ぶ際に有力な方法の一つとされる。「ポケモンGO」の場合は副産物かもしれないが、今後、この特性に注目したARゲームが出てきたら、素敵なことだと思う。(出典:茂木健一郎氏 Twitter @kenichiromogi)

と結んでいます。

ちなみに以前nounowで取り上げましたが、北米のAkili社の脳トレゲームがADHD治療の臨床試験をクリアしてきて、FDAの承認間近と言われています(脳トレAkili社、FDA承認へ向けて臨床試験の患者登録を開始!)。またAkili社は自社の脳トレゲームをADHD向けの後、自閉症の治療法としてFDA承認を得る計画です。ゲームによる自閉症やADHDの治療の有効性は証明されつつあり、今回のポケモンGOの副産物的な効果も信憑性はあると言えるでしょう。

ポケモンGOで海馬が大きくなる?

さらにポケモンGOでよく歩く効果については医師も指摘しています(医師として薦めたくなる「ポケモンGO」5つの健康効果)。

1.肥満予防になる 2.骨粗しょう症予防ができる 3.筋肉量がアップする 4.「やる気」が出る・うつ状態の改善につながる 5.睡眠の質が上がる 出典:All About

また、歩くことの脳へ与える好影響についてはnounowで再三取り上げている通りです。

1日8000歩、20分の速歩きで、認知症予防

この調査・分析の結果、1日8,000歩の活動と、20分間の速歩きが、認知症をはじめとした様々な疾患の予防になると結論づけられています。

朗報としては、「速歩き・20分」は必ずしも連続して行う必要はないそうです。それであれば、コンビニに買い物に行く道すがらに少し遠回りをして速歩きしてみたり、通勤時に駅まで歩く際にやってみる、など日常的に少し気をつければできることですよね。

有酸素運動が海馬を大きくする!?

アメリカのピッツバーグ大学の研究チームは有酸素運動が海馬の容量を大きくするということを報告しています。健康な55~80歳男女120名を集め、1日40分の有酸素運動を半年間実行してみたところ、海馬の容量は2%も増えていたということです。維持するのみではなく、体積が増えていたということは有酸素運動の驚くべき効果だといえます。

ポケモンGOで海馬が大きくなる可能性はありそうです。

歩きスマホの危険性についてはよく認識を

一方で以前nounowで歩きスマホの脳科学側面から見た危険性についてふれましたが(歩きスマホは脳科学からみても危険である)、以下のような専門家の意見もニュースで取り上げられています。

愛知工科大学工学部の小塚一宏教授(交通工学)の話
「実験ではスマートフォン(スマホ)でツイッターを操作しながら歩くと、すぐ脇を通る歩行者や自転車などが視野に入っても脳が認識しなかった。人間の脳は2つの作業を同時にできず、より関心の高い方に集中するようになっている。もし車を運転中にゲームを始めれば、運転がおろそかになる恐れがある。ポケモンの出現を知らせる機能によって常に画面を見ずに済んでも、本質的な危険性は防げない。利用する側の自己規制が必要だ」(産経ニュース)

ポケモンGO、実は常に画面を見なくてもプレイはできるのですが、運転しながらでは「本質的な危険性は防げない」との注意です。

脳に良いけど、脳機能の限界から「ながら」は危険なポケモンGO。「ながら」はやめて、周囲に十分注意してポケモンをゲットしましょう。