Facebookの友人数と関連する脳構造とは?

佐藤洋平

Facebookの友人数が多い脳の構造(イメージ)
出典元:pixabay.com

人付き合いの広さは人によって様々ですが、果たして人付き合いそのものに関わる脳の構造というものはあるのでしょうか?社会脳や扁桃体の大きさと人付き合いの広さが関係しているとする論文を紹介します。

社会脳とは?

社会脳とはわかりにくい言葉ですが、いわば人付き合いをスムーズに行うための脳と理解してもらえればよいと思います。

この社会脳、大きく分けて2つのサブシステムからなっています。

一つはミラーニューロンシステムといわれるもので、これはヒトの動作や顔色から無意識的に何かを感じるための脳システムです。

もう一つはデフォルトモードネットワークと呼ばれるもので、これはヒトの動作や顔色から意識的に何かを察するための脳システムです。

この2つのシステムが合体することで社会脳とよばれるシステムが回っています。

Facebookの友人数が多い人は社会脳と扁桃体の体積が大きい

今回取り上げる論文はFacebookにおけるソーシャルネットワークでの友人の数に関連する脳の構造について調べたものです。

この研究は125名の学生を対象に調査を行なったものですが、結論を述べるとFacebookでの友人数が多い人は,この社会脳を構成する領域の体積も大きいこと、それに加えて、戦う/逃げるという原始的な反応に絡む扁桃体の体積も大きかったことが示されています。

この論文は2011年のものですが、SNSの歴史を考えると古典的な研究になるのかなと思ったり、逆に脳構造からその人の友人数を推計することも将来できるようになるのかな、と考えたりしました。

【論文要旨】
今日ソーシャル・ネットワークは人間社会に遍在的に存在するサービスとなっている。しかしながらどのような要因によって各個人がどの程度このネットワークに参与しているかということについては明らかにされていない。

今回行った研究ではウェブベースの存在するネットワークにおける友人の数には生物学的基盤があり、それが右上側頭溝と左中側頭回,嗅内皮質であることを示す。

これらの領域は社会的認知や関連記憶に関連する領域である。また扁桃体の大きさはネット上のソーシャルネットワークと実世界のソーシャルネットワークの両方に関連することを示す。

http://rspb.royalsocietypublishing.org/…/rspb.2011.1959.sho…
Proc Biol Sci. 2012 Apr 7; 279(1732): 1327–1334.
Published online 2011 Oct 19. doi: 10.1098/rspb.2011.1959
PMCID: PMC3282379
Online social network size is reflected in human brain structure
R. Kanai,1,* B. Bahrami,1,2,3,4 R. Roylance,5 and G. Rees1,2

出典:脳科学リハビリテーション