歩きスマホは、脳科学からみても危険である

nounow編集部

歩きスマホは高度な認知機能が必要で危険(イメージ)

“歩きスマホ”による事故が増え社会問題化してきています。東北大学の研究では、歩きスマホの危険性が脳科学的にも証明されています。

歩きスマホという、社会問題

「歩きスマホは危険!」

駅構内や公共施設の各所に貼り紙がありますし、最近よく耳にしますね。

東京消防庁によると、管内で平成22年から平成26年までの5年間で、歩きながら及び自転車に乗りながら等の携帯電話、スマートフォン等に係る事故により152人が救急搬送されたそうです。

消防庁データ 歩きスマホによる事故の推移(引用)東京消防庁HP http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201503/mobile.html

そして、救急搬送された人を年齢区分別にみると、40歳代が36人と最も多く、20歳代から40歳代の搬送が約3分の2を占めます。

歩きスマホの搬送年齢別データ
(引用)東京消防庁HP http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201503/mobile.html

“事故種別ごとの救急搬送人員では「ぶつかる」が65人と最も多く、全体の約43%を占めており、次いで「ころぶ」が43人、「落ちる」が38人となっており、この3つの種別で約96%を占めています”

歩きスマホ事故の種類
(引用)東京消防庁HP http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201503/mobile.html

昨年11月には、JR東日本は電気通信事業者協会とその加盟社である株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社と共同で「やめましょう、歩きスマホ。」キャンペーンも展開するなどして、歩きスマホの危険性の周知と防止に力を入れています。

日常的に駅構内でのトラブルや事故の多発を重くみているのでしょう。先ほどふれた消防庁発表の統計によれば、駅構内の事故が全体の25%を占めています。JRには歩きスマホが「危険だ」という苦情も多数寄せられているとのことです。

歩きスマホ事故の発生場所
(引用)東京消防庁HP http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201503/mobile.html

歩きスマホには高度な脳活動が必要

誰がみても危険だとは認識できる歩きスマホですが、脳科学の側面から研究発表がありました。

「高齢者における歩きスマホの危険性 ‐スマホ操作と歩行への注意は左右の脳で別々に処理される‐」

若い人では、左の前頭部が活性化する人ほど歩行中のスマホ操作を、右の前頭部が活性化する人ほど安全な歩行をそれぞれ上手に行えることが明らかになりました。一方、高齢者では歩きスマホ中に前頭部が活性化するものの、スマホ操作も歩行も上手に行えないことが分かりました。

(引用)東北大学プレスリリースhttp://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/02/press20160203-01.html

本研究は東北大学病院肢体不自由リハビリテーション科のグループによるものであり、歩きスマホ時の転倒予防機器開発や歩きスマホ時に脳が活性化することを応用した新たな高齢者へのリハビリテーション訓練手法開発の発展につなげるとしています。

歩きスマホ、やめましょう

スマホ操作と歩行の注意は左右の脳で別々に処理されることが明らかになったことで、歩きスマホは脳の負荷が高く、人がいない安全な場所ならともかく、駅構内など人通りの多い場所では危険な行為であることが改めて脳科学的にも証明されたといえるでしょう。

高齢になるほどこうした処理は困難になりより危険です。また若い人も難度の高い処理が脳に要求されているという自覚が必要です。歩きスマホ、やめましょう。

(出典)http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/02/press20160203-01.html
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