脳科学的に「貧しさ」とは何か?

佐藤洋平

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出典元:pixabay.com

お金がなくても幸せに豊かに生きている人は沢山いて、逆にお金持ちだから豊か・幸せとは必ずしも言えないようです。脳科学的に「貧しさ」とは何かについて言及した文献をご紹介します。

お金と社会的関係性は同じ報酬回路で処理される?

インドのコルカタを中心に活動したその修道女は、貧しさとはお金や食べ物だけでなく、人と人との間の関係性にも存在するといったそうです。

彼女の言葉の意味を貧相にすることは百も承知の上で、これを脳科学的に翻訳するとどのようなことがいえるのでしょうか。

今回取り上げるのは,脳内報酬系についての特集記事の紹介文で,お金とそれ以外の価値を比べた研究の紹介になります。

脳内報酬系というのはその名の通り、お金や異性やスイーツなど様々な報酬に反応し、個体をそれに向かって駆り立てるようなシステムです。

この紹介文で取り上げられている幾つかの論文では、お金と地位、自己への肯定的評価などが、脳の中でも同じような場所で処理されること、

具体的には線条体や島皮質などが同じような活動を示すこと、

それゆえ脳の中ではお金と社会的関係性は同じような報酬回路で扱われるのではないかということが述べられています。

以下は私見ですが、親子関係がしんどかった人ほどお金への執着が強いような気がして、これは愛とお金が似たような情報処理がなされることが関係しているのかなと妄想しました。

要旨

Neuronに掲載された2つの論文では、脳の特定の領域、特に線条体における活動が、経済的なもの(例として金銭的)と社会的 なもの(例として賞賛とステータス)に共通な信号をコードすることを示す。

Neuron. 2008 Apr 24;58(2):164-5. doi: 10.1016/j.neuron.2008.04.005.
For love or money: a common neural currency for social and monetary reward.
Saxe R1, Haushofer J.
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コンテンツ提供:脳科学リハビリテーション