VRを活用したスポーツマンの認知機能トレーニングジム「NeuroTrainer」とは?

nounow編集部

VRトレーニング
出典元:pixabay.com

アメリカからの最新現場リポート。様々な分野への転用で今話題の「VR」を使ったスポーツマン向けの認知力向上トレーニングジム体験をご紹介いたします。

神経科学をトレーニングにとりいれた世界初のアプローチ

米国では以前nounowでとりあげた「ニューロフィードバック」などメンタルトレーニングの一環としての認知機能トレーニングがトレンドになっています。

スポーツマンの認知機能トレーニングを行うサービスもいくつかでてきていますが、ミシガン州マルケット市に今年1月設立されたNeuroTrainerはVR(Virtual Reality)デバイスを活用したスポーツマンの認知力向上トレーニングジムです。

創業者のジェフ・ナイクイスト氏が提唱する学説に基づく、認知能力・運動神経をトレーニングするプログラムを提供しており、長時間の脳の活動、視野の拡大、集中力の向上、注意力の向上などに効くとしています。神経科学をトレーニングにとりいれた世界初のアプローチとして注目を集めています。

まずカウンセリングで 医学博士や心理学者などの資格をもったメンターが詳細に指導しトレーニングプランの構築を行います。次にテーマにあったトレーニング動画が用意され(バスケットボール選手であればバスケットボールの動画など)、トレーニングを受けることができます。トレーニング中には専門家の様々なアドバイスをうけることができ、フォローアップでフィードバックをうけます。

やはりユーザーの多くはプロフェッショナルのアスリート。今大きな問題になっている脳震盪についても目の動きやバランスなどをVRデバイスにより記録してリハビリの状況を確認することができるとしています。

尚、ニューロトレイナーのキックスターターキャンペーンでは、32人から1万ドル以上を集めることができたそうです。

NeuroTrainer 体験談

今回 米国在住の知人にNeuroTrainerを体験してきてもらいました。

本人曰く

  • 部屋にはiPadとフラットなテレビのスクリーンが並びVRのヘッドセットが設置されていた
  • VRデバイスのOculusのゴーグルをかけるとすぐにバスケットボールのコートにいるのがわかった
  • 運動神経がない私のためにか、観客席は空だった。緑色のバスケットボールが2つ浮かび上がってきた
  • そして、すぐに白の20個ほどのボールが浮かび上がってきた
  • 20個のボールの中の緑色2つのボールを追いかけるタスクが課せられた
  • そして、すぐに画面上部に直線が現れ、どの方向に動いているかを追いかけるように指示が入った
  • 失敗すると、すぐにジェフ・ナイクイスト氏が駆け寄ってきてくれた。彼によると、私はまあまあの実力だったらしい。それを聞いて、額にかいた汗を拭うと、また試したくなってきた。ニューロトレイナーのソフトウェアでは、さっき自分が行った結果と対戦することができるようだった。

    スローガンは

    “We ompete with our body, we win with our minds,(カラダと戦い、マインドで勝つ)”

    部屋中に掲示されていたのが印象的だった。

    とのことです。

    体験時で1セッション30分(20分トレーニング、10分フィードバック)で35ドル。(尚、現在NeuroTrainerのサイトを見るとメンバーシップで1ヶ月コース 6ヶ月コース 12ヶ月コースがあるようです)

    認知機能トレーニングの未来

    NeuroTrainerは将来的に車の安全運転教育にも応用していくそうです。

    日本でも認知症の高齢者の運転が問題になっており、信号無視や逆走など18項目の違反行為を定め、違反した場合は認知機能検査をうけて認知症と診断されたら運転禁止となる改正試案が公表されました。確かに認知機能が著しく低下した状態での運転は危険だし一定のスクリーニングが必要ですね。

    年を重ねてもトレーニングで認知機能を改善・維持することができれば、運転を続けることができて生活の幅は広がります。

    また、さらに応用範囲が広がって様々な認知機能がトレーニングで改善され、「年をとる=不自由になることが増える」という常識が覆ると、超高齢社会も明るくなりそうです。