脳トレ「LearningRx」が誇大広告でFTCに和解金支払いで合意

nounow編集部

FTCに和解金支払いで合意(イメージ)
出典元:pixabay.com

今年1月に脳トレ業界最大手LumosityがFTCに誇大広告に対する和解金200万ドル支払いに合意したニュースが話題になりましたが、今度はLearningRxが同じく誇大広告で和解金支払いに応じたとのことです。業界各社はあらためて広告表現を見直すべきです。

LearningRxとは

LearningRxはコロラド州にある、主に子供向けの脳トレ会社であり、認知機能向上プログラムを提供しています。

ホームページによると子供が長い時間のタスクに集中できるようにしたり、容易に混乱させられることを減らし、複数のことを同時に行うことを可能にするとしています。

そのLearningRxが、先月18日にFTCと20万ドルの和解金支払いに応じ、同社のプログラムが自閉症やADHDを改善したり、利用者のIQや収入を大幅に向上させることができるとする科学的な根拠のない主張をやめることで合意しました。

「IQが向上し」「収入が上がり」「病気がなおる」

LearningRx曰く

「弊社のプログラムは12週間でIQを平均15ポイントも上げており、24週間で20ポイント上げている。」

「LearningRxの脳トレはIQを平均15ポイント以上増加させる。脳トレに$1使うことによって、人生において$127戻ってくるという計算だ」

「ADHD、自閉症、発作やその他のトラウマ的脳損害を経験したことのある人の治療に効果的」

またLearningRxのパンフレットには以下のような記載があったそうです。

    当社のプログラムは以下を向上させることを保証します

  • 年齢に関わらず学業をよくしたい学生
  • ADHD、自閉症、失読症、学習障害を持つ子供や大人
  • 生涯の学習を効果的に始めたい幼稚園未就学児から一年生
  • 仕事で活躍したいと考えている社会人
  • 元気でいたい高齢者
  • 発作やトラウマ的脳損害の被害者

その他FTCはLearningRxが「Google Adwordsを通して大規模なサーチエンジンキャンペーンを行い、ADHD、自閉症、記憶、認知症、アルツハイマー病、トラウマ的脳損害に関するキーワードを数百個購入し、コンシューマーがクリックするよう誘導した」としています。

LearningRxが購入していたキーワードには他に「自閉症の治療」「重傷なトラウマ的脳損害の治療」「アルツハイマー病の治療」や「認知症の治療はあるか」などがあったとのこと。

LearningRxは同社に対する400万ドルの訴訟のうち、20万ドルを支払うことと科学的根拠が十分でない主張をやめることに合意したとのことです。

脳トレ業界への影響

1月の脳トレ業界最大手Lumosityの和解金支払いの一件以後(「Lumosity、虚偽広告で約2億円の和解金をFTCに支払うことで合意」)、さらにFTCが摘発を進めるという噂がありましたが現実のものとなりました。

こうした件が続き、急成長してきた脳トレ産業の成長にブレーキがかかるかもしれません。

しかしnounowで以前にふれたように(「脳トレゲームを医者が処方する時代」)、FDAに申請をしていて認可間近といわれるAkiliやPositscienceのような脳トレ会社もあります。

脳科学が進化していく中でなんらかの脳トレで特定の認知機能が向上したり、病気の症状が改善する可能性は否定されるものではありません。

業界各社はこの産業の可能性の芽を摘まないためにも、広告表現には慎重を期すべきでしょう。

(出典)
LearningRx To Pay $200K For Allegedly Unproven Claims That Brain Training Can Improve Income, Treat Autism & ADHD